アクセスマップ

ポーラー・ベア・エクスプレスで最果ての地へ!

コークレーンから北緯51度にあるムースニーまで、約300km北上するのが、オンタリオ・ノースランド鉄道のポーラー・ベア・エクスプレス。その名のとおり、終点のムースニーはホッキョクグマたちも生息するジェームス・ベイのほとりにある街。まさに北の果てまで連れて行ってくれる列車です。このエリアに住む先住民の人々などの貴重な足として、一年を通じて運行していますが、特に夏にはムースニーやジェームス・ベイでの自然体験を求めて旅する人々にも人気。秘境ファンならぜひ体験してみたい、まさにとっておきの路線です。

コークレーン〜ムースニー 300kmの旅

Polar Bear Express ポーラー・ベア・エクスプレス

Homepage

コークレーンからムースニーにかけては、まさに辺境の地。途中からは道路もなく、陸路ではこのポーラー・ベア・エクスプレスだけが交通手段となります。車窓を流れるのは、ポプラ、カラマツ、トウヒなど、細く育った北方林や湿地帯。その中を列車は時速60kmくらいのスピードでゴトゴトと慎重に進みます。ときどき、やたらと長い汽笛の音が響きます。人もいない原野なのにと不思議に思いますが、これはなんとムースなどとの事故を避けるための警笛。この一帯には、人よりも野生動物の方が圧倒的に多いのです。
このポーラー・ベア・エクスプレス、れっきとした旅客列車なのですが、実は貨物車も何両か連結されています。のっているのは自動車やトラック、様々な生活物資。そして夏にはカヌーやバギー、冬にはスノーモビルなどをのせる貨物車もつなげられます。道路がつながっていないムースニーへは、この列車が重要な物資輸送手段となっているのです。

車両は客車が3両、そしてスナック・カーが1両。夏の週末などには、眺めのいいドームカーや別のダイニング・カーが連結されることもあります。ノースランダー・トレインとは違い、こちらの乗車券には座席指定がされていましたが、やはり空いていればどこに座ってもOK といった状態(夏季の週末などは結構混むようですが)。客車は、1950年頃に作られたという年代物で、改装はされていますがそれでもかなりクラシックな雰囲気。とはいえ、ちゃんとスナック・カーまであるのは立派! メニューにはアツアツのラザニアやチキンのディナープレートまで揃っています。壮大な原野を眺めながら暖かい料理をいただけるなんて、なんだか贅沢な感じです。

路線上には駅らしきものはありませんが、「フラッグ・ストップ」が可能なので乗り降りはかなり自由。これは、自分が乗りたい場所などに立ち、合図をすれば列車を停めてくれるというシステム。降りるときも同様、車掌さんに合図するだけ。沿線には、先住民が多く住む小さなコミュニティが点在していますが、彼らはこんな自由な方法で列車を利用しているのです。どこでどれだけ停まるかはその都度違うため、この路線の時刻表もかなり大雑把。到着時間が多少ずれてしまうのは仕方ない、というのが前提です。
乗客には先住民のファミリーが少なくありません。「子供連れで旅をするには列車がいちばん安心で安上がりだから」とムースニーに戻るというあるお母さん。小さな子供たちにとって見慣れない日本人は「怪しい人たち」といわんばかりで警戒心もあらわ。ところが彼らの緊張はそう長くは続かない様子で、徐々にくつろいで1時間もすると驚くほどの人懐っこさに。取材チームのカメラマン関さんなどはいつの間にか両脇をやんちゃな子供たちに囲まれ、まるでお父さんのようにまとわりつかれているのでした。こんなふれあいがあるのも、こののんびりとした列車の魅力のひとつです。

運行スケジュール&料金
・コークレーン発9:00 → ムースニー着14:20
・ムースニー発17:00発 → コークレーン着22:20
・月〜金の運行。6月下旬〜9月下旬は日〜金曜の運行
・料金:大人 片道C$52.26、往復C$99.33

※ インターネットまたは電話で予約後、チケットは乗車時に駅などでピックアップ