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トロントがレインボーカラーに染まった10日間ワールドプライド2014開催

2014年の6月、トロントで世界最大のLGBTフェルティバル「ワールドプライド」が開催されました。「世界のLGBTTIQQ2SA※コミュニティの文化や積極性をたたえ、過去を誇り、現在を祝い、より良い未来につなげるためのお祭り」として、2000年に初めて、イタリアのローマで開催されたワールドプライド。以来、数年ごとに行われ、トロントは、エルサレム、ロンドンに続く第4回目の開催地となりました。いわばLGBT界のオリンピックのような国際的ビッグイベント。6月20日〜29日の期間中、トロントにはカナダ、そして世界中から大勢の人が集まり、街中をレインボーカラーに染め上げました。

世界の人が集まり、多様であることの自由を祝福

※LGBTTIQQ2SA=lesbian, gay, bisexual, transsexual, transgender, intersex, queer, questioning, two-spirited, and allies(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、性転換者など、あらゆるタイプのセクシャル・マイノリティの総称 / 本サイトでは、よりわかりやすく読んでいただくため、LGBT、あるいはゲイと省略表記しております)。

トロント全体がLGBTを祝福しているかのよう

6月20日からスタートしたワールドプライドは、LGBTタウン「チャーチ・ストリート」を中心に、トロント全域を巻き込んでの盛大なイベントとなりました。そもそも毎年この時期に行われるトロントのプライド・ウィークはかなり派手なお祭りなのですが、今年はひときわの盛り上がりです。
たとえばロイヤル・オンタリオ博物館(ROM)オンタリオ美術館(AGO)、トロントパブリック図書館といった文化施設をはじめ、旅行者にも人気のディスティラリー・ディストリクトやハーバーフロント・センターなどのショッピングスポットなどもパートナーとして積極的に参加。それぞれが関連イベントを企画していました。また地元のテレビ局や新聞社、銀行、不動産会社など、多くの企業がスポンサーとなってこのワールドプライドをサポートしており、期間中は、トロントのいたるところでレインボーフラッグが翻めく、虹色シティ状態となっておりました。

ザ・ビレッジの愛称で知られるチャーチ・ストリート

あらゆるものがレインボーカラーに

カサ・ロマでは盛大な結婚式も

115組のカップルが挙式したカサ・ロマ

また6月26日には観光スポットとしても人気の邸宅「カサ・ロマ」で、115組の同性カップルによる結婚式「グランド・プライド・ウエディング」も開催。これはトロント市、トロント観光局などが主催したもので、世界に先駆けて同性婚を認めたオンタリオ州ならではのイベントといえるかもしれません。

最後の3日間は異様な盛り上がりに

ワールドプライドが最も盛り上がったのは、やはり最後の週末、6月27日〜29日の3日間でした。チャーチ・ストリートは車がブロックされ、露店などたくさんのブースが並び、通り全体がお祭り会場に変身。さまざまな主張をアート感覚を取り混ぜて表現しているブースも多く、見ていて全く飽きません。フェイスペイントをした人や奇抜なファッションの人々で埋め尽くされ、「Happy Pride!」という挨拶が行き交い、連日昼間から深夜まで、大変な賑やかさです。

屋台や出店もズラリと並びお祭り気分はMAX!

人であふれかえるチャーチ・ストリート

特設ステージからの熱いメッセージ

またこの3日間は、チャーチ・ストリート周辺には10か所の特設ステージも設けられ、DJパフォーマンス、ダンス、コンサートなどが次から次へと開催。どこにいても音楽が聞こえてくる状態です。ステージ前にいればもちろん、ただ歩いているだけでも思わず踊りだしたくなるような楽しさで、あたり一帯には、熱い空気が充満。時間がたつほどにテンションが上がって行きます。
コンサートはあちこちで行われており、どれに行こうか迷ってしまうほどですが、運よくトロント出身のシンガー、ジュリー・ブラックのショーを観ることができました。4人のダンサーをバックに叫ぶように歌う姿はとにかくパワフルでダイナミック。曲と曲の合い間に、ステージから「性別なんてアイデンティティじゃない、心こそがあなたの証明よ!」というメッセージが投げかけられると、観客席からも一斉に雄叫びが。ワールドプライドの魂が集約されたような瞬間でした。

コンサートの多くは入場無料

トロント出身ジュリー・ブラックのステージ

お待ちかね、長大なパレードがスタート!

最終日の6月29日。最大のハイライトでもある「ワールドプライド・パレード」が行われました。
パレードは、チャーチ・ストリートを出発し、ヤングストリートのダンダス・スクエアまで約2kmを練り歩きます。かなり長いのですが、スタートを前に、沿道は早くも人で埋まり、異様な興奮に包まれていました。道路の両側とも、身動きもできないほどの混雑ぶり。カナダでこんな大勢の人を見たのは初めてと思えるぐらいです。
午後1時、炎天下でいよいよパレードがスタートしました。トップには、ワールドプライドらしく、世界各国の旗が行進。続いてグランド・マーシャルといわれるイベントの総責任者や、州の首相で、レズビアンであることをカミングアウとしているキャスリーン・ウィン氏などが登場し、大歓声が上がります。

世界から参加者が集結

前日までにはトランス・マーチや女性によるダイク・マーチも開催

そして次から次へと趣向を凝らしたチームが登場。さまざまなLGBTの団体、学校の生徒や先生によるチーム、各地の警察署や救急隊、銀行や保険会社など企業のチーム、そしてカナダのオリンピック代表選手のチームまで! 思いきり派手なコスチュームで飾り立てた人、ボディペイントの人、あるいはほとんど裸の人までいて、まさに自由でなんでもあり。大音響を響かせたフロート上で踊ったり、走りながら大きな水鉄砲で水をかけたり、メッセージの入ったグッズを配ったり、表現もさまざまです。
例年、このパレードは160チームくらいが参加し、2時間ほど続く大規模なものですが、今年はこれがさらにスケールアップ。約250チーム(総勢12,000人以上!)が参加して、パレードは延々5時間も続きました。

思い思いのコスチュームで自分らしさをアピール

かわいらしいポンポンチームは大人気

警察官の行進にはひときわ大きな声援が

学校の先生や生徒たちも賑やかに

そして、ひとつの伝説が誕生

大切なのは、みんな人間であること

パレードの終了後、夕方にはクロージング・イベントが行われましたが、そのさなか、驚きの出来事が。雨が上がったトロントの空に、なんと本物の虹がかかったのです。まさに奇跡!これにはLGBTの参加者はもちろん、集まったすべての人たちが感激。たくさんの虹の画像がSNSを通じて瞬く間に拡散され、感動は世界に広がりました。
虹によってクロージングを迎えた2014年のワールドプライド。まさにひとつの伝説として、語り継がれるようなイベントとなりました。